日曜日, 11月 29, 2009

This Week in YouTube: シンクロナイズド・スーパーニュース (2003)

放送時期は不明。2003年か2004年頃ではないかと。

『スーパーニュース』のFNN夕方のニュースはこんな事を25年続けている。どんな事かと言えば見出し(ヘッドライン)を秒単位で管理している事だ。ウィキペディアでいろいろ細かく書いているが、何がなんだか分からなくなる事がある。こうして一発表示してしまうとスッキリする。

RELATED:シンクロナイズド・ディベーティグ
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水曜日, 11月 18, 2009

YouTubeで振り返るダブスとCNN


契約途中の今回の騒動。辞任なのか、解任なのか、見方によって憶測は変わる。辞任ならダブスが人権団体の圧力に屈した格好、解任ならCNNが根をあげた格好だ。ただ、ダブスの居場所が無くなった事だけは事実だ。

先週12日の木曜日、ウォルフ・ブリッツァーが4時間『シチュエーション・ルーム』を放送した。おまけの4時間目に突入する手前、その4時間目(午後7時台)をジョン・キングが担当する事を話題にして、最近の放送中のハプニングを取り上げた。

トピックとしては
(1)同性婚反対を公言して以来「お騒がせキャラ」扱いの元ミス・カリフォルニアがCNNのラリー・キングでプッツン
(2)Fox Newsのショーン・ハニティが、番組で使用したフッテージが間違っていたのをジョン・スチュワートのコメディ番組に指摘され放送中にお詫び
(3)CNNのルー・ダブスが突然の辞任
(オチ)NBCトゥデイの子供リポーターコンテストで優勝者が喜び余ってパニクった


金曜日は退役軍人のドキュメンタリーで、月曜からはジョン・ロバーツをはじめとしたメンバーが持ち回りの『CNNトゥナイト』を開始。エリカ・ヒルやトム・フォアマンなどが予定されている。

ルー・ダブスと同じスタジオで、音楽は『CNNニューズルーム』などからの使いまわしで対応している(右のクリップの冒頭にエンディングシーンがある)。番組名だって同名で2000年に放送していた事がある。ニューヨークに残されたスタッフも引き続き参加するだろうが、新番組がワシントンから放送するのかジョン・キングがNYに引っ越すのか、全くの白紙だ。

ダブスは月曜の『オライリー・ファクター』に出演。翌朝NBCの『トゥデイ』、水曜日は先述したジョン・スチュワートの『デイリー・ショー』に出演する。他にもプリントメディアなどインタビューに応じ、挨拶代わりのメディア行脚が始まった。


ところでヒスパニックからの抗議もある。ダブスは移民政策に関しては容赦ない、いわゆる伝統的保守のスタンスである。

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月曜日, 11月 16, 2009

MSNBCがブッシュをおちょくった日々

おちょくるとは言葉が悪いが、平たく言えばそうだった。
MSNBCは1996年に開局したのだが、同時期にFox News Channelも開局したのだが、2006年までちっとも成功していなかった。親分のNBCのニュース番組が視聴率でトップを独走するのがちょうど1990年代後半からで、現在も継続中なのに。
実際にはオンラインmsnbc.comはNBCニュースのサイトも同居して成功を収めているが、テレビ放送が収益を上げていない、というのが正しい。MSNBCの合弁相手マイクロソフトはオンライン事業の株を所有してもテレビ事業の株は売り払った。

2006年はMSNBCのテレビ事業が「なんとかなる」ターニングポイントとなった。ブッシュを標的にしたのだ。
キース・オルバーマンの『カウントダウン (Countdown with Keith Olbermann) 』でスペシャルコメントを始めた事だ。そこでのブッシュ批判は『カウントダウン』への認識をただのニュースショーから「モノ言うニュースショー」―どこかの新聞のキャッチよろしく―へ変えた。ブッシュ批判といえば2007年にダン・エイブラムスの「Bush League Justice」もそうだ。MSNBCはブッシュ大統領を批判する事でアンチ・ブッシュの票を集める事ができた。アンチ・ブッシュの殆どはリベラル層で、アメリカテレビニュースの常識から言えばFox News以外のテレビニュースはリベラルのパイの奪い合いをしている、とされている(2008年大統領選挙後の世論調査に基づく)。MSNBCはパイの奪い合いに正面切って挑む格好だった。

そのブッシュ批判にも伏線はちゃんとあった。たとえばオルバーマンのケースでは2005年から始まった「ワーストパーソン・オブ・ザ・ワールド」というコーナーだ。3人の失言や過激発言を槍玉に挙げて「最悪の人」賞を毎日選定するのだが、ビル・オライリーら保守の論客を標的にする事が多かった。とにかく同じ放送時間のライバル、ビル・オライリーには並々ならぬ対抗心を見せている。オライリー自身もMSNBCとNBCニュースを批判している。
このコーナーはせいぜい2分程度のコーナーで、それだけやったらすぐまたCMに入るので、番組全体で言えば弁当の香の物程度でしかない。香の物と言えば「Oddball」程度しかなかったが、種類を増やした格好だ。

#保守派キャスターの場合
翌年、MSNBCの保守派キャスターたちも揃って番組内で香の物をお裾分けする様になる。タッカー・カールソンの「ビート・ザ・プレス」。明らかにNBCのインタビュー番組『ミート・ザ・プレス』を意識させるが、テレビ番組のオフビートを引き合いに出している。
同じようにジョー・スカーボロも行っており、「Must See SC」というコーナー名―NBCのMust see TVから来る―を放送する。これ以外のコーナーでもスカーボロの番組ではハリウッドゴシップを取り上げてみたり、自身でスケッチパロディを演じる「スカーボロ・アンプラグド」をしてみたり、ミニコーナーに力を入れていた。
この変化、ひとつの可能性が言及できる。MSNBCが期待するのは視聴者の中には香の物を目当てにして、見る事で落ち着く、という生理現象だ。そして、「BTP」と「SC」はちょうどダン・エイブラムスがMSNBCを牽引していった頃と重複する。アンプラグドはエイブラムスの発案だ。

#ダン・エイブラムスが率いた2006-08
エイブラムスはNBCニュースの司法担当記者として出世する。2002年、MSNBCで自身の番組『エイブラムス・リポート』を担当するようになるが、2006年にMSNBCの社長―肩書きはゼネラル・マネージャー―として牽引する。この時に番組数を減らすなどしてスリム化を図り、自身もキャスターから裏方に専念し、政治ネタが武器になってゆく下敷きをつくった。
それが2007年、ドン・アイマスの失脚によりエイブラムスがスライド登板する事になった。スカーボロの後任という格好だが、彼なりのコーナーで足固めする。それが「Beat the Press」や「Winners and Losers」などだ。
そして、2007年12月からは不定期で「Bush League Justice」を開始。ブッシュ政権の総決算とでもいうべきか、このコーナーは番組の終焉まで続いた。もちろん『Countdown』でもブッシュ批判は続いており、ブッシュの行動をチェックする「Bushed」も開始、「MSNBC=ブッシュ批判」という図式が生まれる。

しかし、2008年にエイブラムスの時代は終わりを告げる。タッカー・カールソンは2008年3月に終了。後任のデービッド・グレゴリー(現在『ミート・ザ・プレス』のインタビュアーだ)がモデレートするのは『Race for the White House』と、完全に選挙戦を意識した内容だ。同時期、エイブラムスは内容は変わらないものの『Verdict with Dan Abrams』として衣替え、とてもポップなイメージに変わった。しかし、8月をもってVerdictも終了する事となった。

#風刺かニュースか
プライムタイムに放送していたスカーボロ/カールソン/エイブラムスには共通項が見受けられる。ライバルを含むテレビ・ラジオ、プリントなどメディアへの風刺であり、平たく言えばおちょくりである。
そして、参考となる成功事例があった。コメディ・セントラルの存在だ。『デイリーショー』やそのスピンオフ『コルベアー・リポート』はニュースの話題を振りまく人だけでなく、テレビのキャスターやホスト・コメンテーターの発言をネタにして風刺し、批判する。他局の深夜トーク番組でも常套手段として使用しているが、コメディ・セントラルはこれに専念して成功した。
MSNBCの場合も原則としてこの流れに則っている。ただ、観客がいないのでそれほど笑い声は聞かれないが。そうして「批判/風刺を強めて視聴者を集める」作戦は成功した。
したはいいが、現在カールソンとエイブラムスはMSNBCで活動していない。カールソンはシンクタンクの活動を引き受けて、時折Fox Newsにゲストで登場する。エイブラムスはNBCの司法アナリストの肩書きはそのままに、それよりオンラインビジネスの起業家としての活躍が目立つ。残るは朝に移動したスカーボロの『モーニング・ジョー』しかない。

#リベラルでなくて
2008年の大統領選挙で「オバマ寄りだ」と批判を受けたのは実際にそうだったからだけでない。ブッシュおよび保守論客をおちょくったせいで、余計に批判させる動機付けを作ってしまったのだ。
本当にリベラルにシフトするにはまだまだ時間がかかるのだった。

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金曜日, 11月 13, 2009

CNNダブスの後任はジョン・キング @JohnkingCNN in for @LouDobbsNews

11月11日にルー・ダブスが「CNNを降りる」と発言して、CNNを去った。
あまりに突然の出来事だったが、ちゃんと後任は見つかっている。ジョン・キングだ。
12日木曜はウォルフ・ブリッツァーの『シチュエーション・ルーム』を1時間拡大して放送。13日は予定してあった退役軍人デーにちなんだドキュメンタリーを放送する。翌週以降はまだ未定だが、持ち回りで対応するのだろう。

ジョン・キングは日曜朝の『ステート・オグ・ザ・ユニオン』を担当して、毎週どこかの州で市井の人たちと井戸端会議よろしく座談会をするのがお約束で、それも年明けころで50州を制覇する。ジョン・キングは年内は日曜朝を担当し、年明けいつかは未定だが夜7時を担当する予定だ。
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木曜日, 11月 12, 2009

ルー・ダブス、CNNから離脱

それは突然やってきた。
CNNで問題児扱いされていたルー・ダブスが11日の放送でCNNを辞める事を明らかにした。スタッフらには当日リークがあり、放送直前にNYTimesのメディアデコーダー降板を速報し、TVNewserでもCNNや関係者の反応を交えて掲載している。

とても、あっさりとした幕切れだった。CNNの開局当日から働く唯一のアンカーマンはCNNから姿を消した。

YouTuberのアップロード映像で声明を披露。スクリプトを一番最後にメディアデコーダーの書き起こしを転載するが、半年前のBirtherコメントが尾を引き風当たりが強く、居たたまれなくなったのだろう。それ以外思い当たる理由はあるだろうか。CNNはどう思うか。ジョン・クラインは早速はなむけの?コメントを出しているが。開局以来のパーソナリティーだったダブス。ビジネスを専念するとか言って一時期CNNを離れたが、結局CNNは彼の復帰を懇願した。今度はどうだか。
いくら今年に入って、というかBirtherコメント以来数字は思わしくなかった。あれを機に視聴者数は減ったのだ。

ただ。ただでさえ面子の揃わないCNNといえる今。ルー・ダブスが担当していた7時台、これを誰が担当するのだろうか。TVNewserの情報ではCNNの編成担当はリック・サンチェスの放送を1時間増やして3-5pmとし、ウォルフ・ブリッツァーの『シチュエーション・ルーム』を1時間繰り下げて5-8pmとするようだ。しかし、これが一時しのぎなのか、正式にしばらくこの体制で行くのか分からないし、レイティングに変化が現れるかも未知数だ。

一方で、1年前の10月を振り返ると、グレン・ベックがCNNのヘッドラインニュース(HLN)を降りてFox Newsに移籍することを発表した。この時点でベックのHLNでの放送は中止になり、代わりに暫定としてジェーン・ベレス・ミッチェルがホストの席に就いた。彼女は現在も担当し、開始から固定視聴者の上乗せに成功している。

そして、ベックの事例からもすぐ思い浮かぶのは、既に噂されているダブスのFoxへの移籍だ。この数ヶ月でドン・アイマスの新番組に加えてABCの20/20で知られるジョン・ストッセルも加入。ストッセルが経済記者だったなんてこの時初めて知ったが。これでFox Business NetworkもCNBCの尻尾を捕まえられる事が出来そうな状況を着実に近づけている。


ダブスはしばらくCNNが制作に関与しないラジオ番組の放送のみで活動を続けると言う。
しかし、彼のCNNのウェブサイトはいつリンク切れになるのだろうか?


Lou Dobbs announcement on Lou Dobbs Tonight
This will be my last broadcast here on CNN, where I’ve worked for most of the past 30 years, and where I have many friends and colleagues whom I admire deeply and respect greatly.

I’m the last of the original anchors here on CNN and I’m proud to have had the privilege to helping to build the world’s first news network.

I’m grateful for the many opportunities that CNN has given me over these many years. I’ve tried to reciprocate with a full measure of my ability and my energy.

Over the past six months it’s become increasingly clear that strong winds of change have begun buffeting this country and affecting all of us, and some leaders in media, politics and business have been urging me to go beyond the role here at CNN and to engage in constructive problem solving as well as to contribute positively to the great understanding of the issues of our day. And to continue to do so in the most honest and direct language possible.

I’ve talked extensively with Jonathan Klein — Jon’s the president of CNN — and as a result of those talks, Jon and i have agreed to a release from my contract that will enable me to pursue new opportunities.

At this point, I’m considering a number of options and directions, and I assure you, I will let you know when I set my course. I truly believe that the major issues of our time include the growth of our middle class, the creation of more jobs, health care, immigration policy, the environment, climate change, and our military involvement, of course, in Afghanistan and Iraq.

But each of those issues is, in my opinion, informed by our capacity to demonstrate strong resilience of our now weakened capitalist economy and demonstrate the political will to overcome the lack of true representation in Washington, D.C.

I believe these to be profoundly, critically important issues, and I will continue to strive to deal honestly and straightforwardly with those issues in the future.

Unfortunately, these issues are now defined in the public arena by partisanship and ideology rather than by rigorous, empirical thought and forthright analysis and discussion. I’ll be working diligently to change that as best i can. And as for the important work of restoring inspiration to our great free society and our market economy, I will strive as well to be a leader in that national conversation.

It’s been my great honor to work with each and every person at this wonderful network. I will be eternally grateful to CNN, to Ted Turner, and to all of my colleagues and friends, and of course to you at home. I thank you, and may God bless you.
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金曜日, 11月 06, 2009

This Week in YouTube: ITV News revamp

今週、ITVのニュース番組がグラフィックを更新した。
3DCGのスタジオは変わりないが、青を基調としていたデザインは黄色が際立つものへとなっている。
また、特に凝ったタイトルなんてないイギリスのテレビニュースという前提にあっても、呼び名が変わるのは大きいことらしい。20年ほど変更していなかったし、2004年からはITVニュースというブランディングを重視して差異は無くなったし、現在もそうだ。
実際には冒頭でナレーターがどう紹介するかの違いでしかない。Morning News からNews at 5.30、Lunchtime NewsからNews at 1.30、Evening NewsがNews at 6.30という案配に。

近年、いつのまにかアリスター・スチュワートが重役を任されている。今年、ロンドン・トゥナイトを降りたが、代わりにそのあとの全国ニュースを担当している。それ以前から昼のニュースも担当しているし、ITVがニュースチャンネルを手がけていた時に午前中の顔だった。

順に朝から夜まで。5.30、1.30、6.30、News at Ten

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木曜日, 11月 05, 2009

OUTLINE: Sky News

OUTLINE of the Week
Station: Sky News (1989 - current)

1989年に開局したSky Newsはイギリス初、そしてニューズ・コーポレーションが初めて手がけた24時間ニュースチャンネル。同じニューズコープが手がけるアメリカのFox News Channelが比較対照されやすい。Foxがビル・オライリーやグレン・ベックらに象徴するトークやパーソナリティー性を活かしているが、Skyはそうでなく、通常のニュース報道がほとんど。そのあたりは国柄の違いか。
イギリス国内はじめ海外に支局を置いて活動している。放送エリアはイギリスのみならず海外でも視聴できるが、あくまでイギリスからの視点で運営している。
ニューズコープが日本で衛星放送事業に進出した事で日本でもスカパーを通じて視聴する事が出来た。それも5年程度か、Fox Newsに吸収される格好で放送し、そのFox Newsもスカパーでの放送は終了している。
スタジオは簡素なもので、背景にコントロールルーム(副調整室)を映しているもの。ところが2001年10月にスタジオを一新。スタジオの奥がオフィススペースで、さらに壁面に32面のビデオウォールを設置。ビジュアルを活用した演出を行うようになってゆく。
2005年10月に社屋を移転し、広大な敷地にニュースルームとスタジオが一体となったオフィスとなる。ビデオウォールはLEDで3×14メートル。とにかく凄いが、かえって演出として使いづらくなった感は否めない。キャスターを増員したり、久しぶりに新番組に取り組んだりと攻めの姿勢が目立ったが、攻めすぎた感は否めず、試行錯誤を繰り返して2007年からキャスターを1人で進行することになる。
2007年10月にはオンラインで同時放送を目玉のひとつとする『Jeff Rnadall Live』と『Sky.com News』を開始。経済ジャーナリスト、ジェフ・ランドールのインタビュー番組と、マーティン・スタンフォードがインターネット上で話題のニュースやムーブメントを紹介する番組。ニュースイベントが起こればインターネットでも放送したり、ニュース速報を終始画面下のニュースティッカーに表示する、など速報性に重視するようになる。

そのSky Newsが掲げるスローガンはロイヤル・テレビ・ソサイエティが定めるNews Channel of the Yearを使用することが多かった。ライバルがBBC News 24位しかないので受賞しやすかったこともある。2年連続で逃すが、その2006年からFirst for Breaking Newsと名乗っている。
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水曜日, 11月 04, 2009

CNNアブダビ @CNNAbuDhabi、始動

今年、CNNインターナショナルにとっては変革の年だ。スローガン「Go Beyond Border」へ変更、相次いで新番組を投入。そして新しい編集拠点を誕生させた。それが中東・アブダビだ。

11月2日からの1週間、インタビュー番組『アマンプール (Amanpour)』をアブダビから放送。3日、アブダビから放送するニュース番組『プリズム (Prism)』がスタートした。日曜(45分間)と月曜から木曜(30分間)の放送と少々変則的だ。テーマ音楽は通常のニュース番組『ワールドリポート』と同様の仕様だ。
スタン・グラントが『プリズム』のアンカーを担当する。グラントは2001年からCNN香港スタジオでアンカーを担当。CNNから離れた後、オーストラリアSBSに移籍するがCNNに記者として復帰、アフガンやパキスタンなど南アジアを拠点とした。そして今年さらに西へ移動し、アジアの西端・アブダビでアンカーに復帰することになる。

CNNは21世紀になって、アラビア語圏を意識することになる。アルジャジーラの存在だ。
アルジャジーラはアブダビから少し離れたカタールの首都・ドーハに拠点を置く放送局だ。アラビア語で最初に成功したニュース放送局であり、中東のアラビア語圏で人気を誇っていた。それが2001年9月11日のテロ事件で首謀者とされるオサマ・ビンラディンの声明テープをアルジャジーラが手にすることになる。
ビンラディン・テープ以後、アメリカ政府はアルジャジーラをけん制し、アメリカメディアもけん制する。一方でアルジャジーラのインタビューを受け入れる。アメリカの対テロ戦争のアピールとなるとして。
日本ではビンラディン・テープを機に一目置かれる存在となるのだが。

これ以降、CNNはアラビア語サイトCNNアラビックを開設。BBCがアラビア語放送を再挑戦したが、CNNはアラビア語放送は行っていない。一方、英語番組で中東地域の風土や時事問題に焦点を当てた『インサイド・ミドルイースト (Inside the Middle East)』やビジネス番組『マーケットプレース・ミドルイースト (Marketplace Middle East)』を開始した。所詮ロンドンを拠点としている事には変わりなく、アメリカが関心を持つ中東ニュースと言えばイラク戦争やパレスチナ/イスラエル問題程度しかないのだった。

そして、中東からデイリーのニュース番組を開始するに至り、アブダビのtwofour54とパートナーシップを結んだ。twofour54が設けたビル内にCNNが入居。BBCやフィナンシャル・タイムズも入居するという。
アブダビはカタールやドバイと同じく、オイルマネーバブルで注目される国だ。CNNがアルジャジーラを意識するなら、カタールと競争するならちょうどいい国だ。なにせ、アルジャジーラは長年アブダビも属するアラブ首長国連邦(UAE)から執拗なまでの嫌がらせを受けてきたのだから。

放送時間もちょうどいい時間だった。アジア圏とヨーロッパ圏のプライムタイムを挟む、現地時間の午後9時。エジプトは19時、フランス(CET)18時、イギリスだと17時からになる。中東の話題を中心に放送するのだろう。これが軌道に乗れば朝の時間帯を目論める。『アンダーソン・クーパー』のあとの2時間、香港から『ワールド・リポート』を放送しているが、これをアブダビからの放送にすればアブダビ午前8時、エジプト午前6時からだ。ただ、中東地域はサマータイムの導入が国によって異なってくる。案外ややこしい。10年前なら地域によってスケジュールを調節していたが、それをするだけのメリットがあるのかも気がかりだ。

いずれにしても中東は重要な地域だ。たとえばアートシーンでは「オイルマネー」のおかげで、ミュージアムバブルとでも言うべきか、この数年で数多くの美術館が建設される。それもルーブルやグッゲンハイムなど著名美術館が暖簾分けとして進出する形で、美術品を買い占めなくても欧米の美術館が抱え展示しきれないコレクションを借り切る形式が目立つ。経済成長を背景に、社会や文化面で中東は注目を浴びる。そしてそれが経済成長を背景に出来るなら、マルチチュードが世界をリードするかもしれない。そのマルチチュードは国境を越えた情勢に精通し、そうなろうとしている。
こうした中東事情をいち早く世界に伝える機能を担う事は可能だ。既存の番組群が果たす役割がそうだからだ。CNNのアピール次第では英語も理解出来るマルチチュードを取り込む事が出来るだろう。が、アラビア語の方が市場規模が大きいので過度に期待できない。
一方で国同士の関係はパレスチナよろしく、困難も抱えている。それはアブダビの外でおこっている事だ。

これまで通りにロンドンやアトランタのCNN本部で放送した方が情報も集まるだろうし、中東に散らばる支局や特派員との連絡も取りやすいだろう。アブダビとのネットワーク構築は運用して慣れる事が最善で最良な手段だ。また、CNNの遊軍記者たちは中東に拠点を置いていない。
アブダビで放送する事は「CNNは中東に注目しています。」と言うアピールの為だけにならず、放送する事で生み出される意義を見出す。これは果たして何なのだろうか。それがランニングコストを計上しても利益になるものになるのだろうか。
アジア・太平洋地域同様に、中東もアブダビに拠点を置けばそれで良い、という発想では一筋縄にはいかない。


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SAPIO on 新聞・テレビメディア

雑誌SAPIOが「日本のジャーナリズム批判」という常套特集を掲載。誰しもが雑誌でマスコミ批判をしているので、ネタは数多あるのだろう。しかし、朝日新聞ネタとSAPIOに登場する三橋貴明が産経新聞のリストラを評価したこと以外、目新しさに欠ける。
メディア各社はこの深刻な危機にどう対峙しているのか ジャーナリズムは変わらなくていいのか 新聞・テレビの言葉に出せない「裏事情」と題した特集の事情は次のとおり。

朝日 - 大阪本社建設と旧態依然体質
読売 - ナベツネの論調と今後
日経 - 記者のモラル低下
毎日 - 「公的資金」発言
産経 - リストラ断行、押し紙禁止
NHK - 『JAPANデビュー』問題
日テレ - スポーツ事業の方針転換
TBS - 報道の低迷、放送外収入
フジ - 「社員株主」総会、(意外な)視聴率低迷
テレ朝 - 「放送外収入」番組、生え抜き社長
テレ東 - 記事すらされず(!!)

そして、この特集のヘッドライナーは上杉隆の「記者クラブ解放」運動となった。
記者クラブについては私も意見があるのでさておいて、雑誌が行うマスコミ批判に高確率で上杉隆が登場している。他の人を雇わないのかと考えると、思い浮かばない。インターネットの、ある程度の時間の余裕があって匿名のペンネームで活動している2ちゃんねるやブログの中の人しかいない。
そして、長野県知事を務めた田中康夫が記者クラブの撤廃を試みた事例がある。研究テーマとしては面白い。県知事を辞めて時間が経っているし、この時にアメリカのブロガーが記者として活動しだす頃。
そのあたりをSAPIOが取り上げないのは、決して新聞・テレビを真剣に変革してほしい思いがさらさら無いからだ。相変わらずの体質でい続けることでSAPIOはネタ切れの時の為の「マスコミ」批判をする余地を残すことを選び続ける。上杉記事を参照すれば民主党が本気で記者クラブ制度を壊しても、雑誌が記者クラブに所属する必要性は無いだろう。

雑誌は「雑誌v新聞・テレビ」という対立構図を残す事を選択する。そうする事によって雑誌自身の問題である部数減少に歯止めを欠ける事が出来るのなら、勤しんで選択するだろう。
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Emotional moment on Letterman

Cable news schedules

Please click network and show current schedules.
アメリカ・ケーブルニュースチャンネルのスケジュールを掲載
チャンネル名をクリックすると表示されます

Fox News Channel

  • 6a Fox and Friends
  • 9a Americas Newsroom
  • 11a Happening Now
  • 1p America Live
  • 3p Studio B with Shepard Smith
  • 4p Your World with Neil Cavuto
  • 5p Glenn Beck
  • 6p Special Report with Bret Baier
  • 7p Fox Report with Shepard Smith
  • 8p The O'Reilly Factor
  • 9p Hannity
  • 10p On the Record with Greta Van Susteren
  • 11p O'Reilly (repeat)
  • 12a Hannity (repeat)
  • 1a Greta (repeat)

CNN

  • 6a American Morning
  • 9a CNN Newsroom (Kyra Phillips)
  • 11a CNN Newsroom (Tony Harris)
  • 1p CNN Newsroom (Ali Velshi)
  • 3p Rick's List
  • 5p The Situation Room
  • 7p John King, USA
  • 8p Rick's List #primetime (interim)
  • 9p Larry King Live (will be cancel this fall)
  • 10p Anderson Cooper 360°
  • 11p Anderson Cooper (repeat)
  • 12a Larry King (repeat)
  • 1a Anderson Cooper (repeat)

MSNBC

  • 5a First Look
  • 5.30a Way too Early with Willie Geist
  • 6a Morning Joe
  • 9a The Daily Rundown
  • 10a MSNBC Live
  • 1p Andrea Mitchell Report
  • 2p MSNBC Live
  • 4p The Dylan Ratigan Show
  • 5p Hardball with Chris Matthews
  • 6p The Ed Show
  • 7p Hardball (repeat)
  • 8p Countdown with Keith Olbermann
  • 9p The Rachel Maddow Show
  • 10p Countdown (repeat)
  • 11p Rachel Maddow (repeat)
  • 12a Hardball (repeat)
  • 1a Countdown (pepeat)

HLN

  • 6a Morning Express with Robin Meade
  • 10a Morning Express
  • 11p Showbiz Tonight (repeat)
  • 12p News
  • 5p Showbiz Tonight
  • 6p Prime News
  • 7p Issues with Jane Velez-Mitchell
  • 8p Nancy Grace
  • 9p The Joy Behar Show
  • 10p Nancy Grace (repeat)
  • 11p Showbiz Tonight (repeat)
  • 12a Joy Behar (repeat)
  • 1a Nancy Grace (repeat)

CNBC

  • 4a Worldwide Exchange
  • 6a Squawk Box
  • 9a Squawk on the Street
  • 11a The Call
  • 12p Strategy Session
  • 12.30p Fast Money Halftime Report
  • 1p Power Lunch
  • 2p Street Signs
  • 3p Closing Bell
  • 5p Fast Money
  • 6p Mad Money
  • 7p The Kudrow Report
  • 8p Documentary
  • 11p Mad Money (repeat)
* all times ET

twitpic

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自分の写真
Naradio Asami
写真は好きです。構図って大事です。望遠より広角レンズ派。でも、写真ブログではありません。
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