私は興味を示して、すぐに消えてしまう部類かもしれない。
芸能人が違法ドラッグ(覚醒剤などを指す)の所持/使用で逮捕された。芸能人がドラッグに手を染める事件は度々ゴシップニュースとして扱われる。前にも後にも、ドラッグには「人生の転落」がついてくる。
ドラッグに関するトピックを報じる手法。その手口の紹介と、その人物が何故手を染めたのかを知る事、を口実に「その人の人生を浮かび上がらせる」事にある。決してこれはドラッグだけではない。殺人や窃盗・詐欺などの犯罪・事件、裁判・訴訟、破産や失踪・自殺、こういった『<b>CRIME</b> クライム・ストーリー』に関する報道の王道である。『CRIME』は和訳すれば「罪・犯罪」だが、報道のジャンルとしてはとても抽象的になる。
そして、裁判員制度が導入された裁判が今週3日から始まっている。裁判がより身近なものとして捉えられるのだろうか。CRIMEがこれまでとは違った広義の概念として定着したらいいな、と考えた。
今回の芸能人による事件が裁判員裁判として裁かれる時はやってくる。
なんかOJシンプソンやマイケル・ジャクソンの、かの裁判を思い起こしたが、日本ではどうなるのだろう。
さて、今回逮捕された芸能人はあらゆるメディアによって調理される、ないしは裁かれるだろう—程度の差こそあれど—。この事件には「謎の死を遂げた女性」が「遺体となって放置されていた」という特典、ではなくポイントが気にさせる。
この事によって、受け手(読者や視聴者)が、把握した点と点を繋ぎ合わせて動機や背景を推理しようとする、つまり受け手が食指を動かす為の動機付けをたっぷり与えている。
これを活かせば、伝える側は情報を物語の様に筋立てて伝えなくても済むかもしれない。伝え手は調理に長けた受け手を信頼して、材料を断片的に伝える。それを受け手が調理するという。受け手がプロになって、調理師免許を持てば、伝え手は何で盛り上がればいいのか?
と、推理したかに見えるが、実際は私が仕事でいつも目にする夕刊紙の見出し、それだけで詮索して、しまいには「また詮索してしまった」と無駄な後悔を考えた。そんな自己嫌悪が背景にある。
その上で「では、どうしてゴシップが好きな人がいるのだろう」と考えたのだった。
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