CNNが開局したのは1980年6月1日東部時間午後6時。CNNは30歳を迎えた。
とにかくCNNの成功によって24時間ニュースチャンネルは世界中で放送されるようになった。黎明期の80年代、アメリカ国内ではライバルのサテライトニュースチャンネルが登場するが2年で閉局。
86年のチャレンジャー爆発事故や湾岸戦争の独占中継はCNNの代名詞と言っていい。CNNにとって最大のセールス活動は生中継をし続けることだった。3大ネットワーク・ABCニュースの記者がバグダッドから第一報を伝え、使用した電話網と共にその役目が吹っ飛ぶ。時間の制約がない24時間ニュースはCNNとその姉妹チャンネルCNN2(後にCNNヘッドラインニュースを経てHLN)の独壇場となった。
そのCNNにも敵が登場する。国内で言えば共和党支持者・保守層をテレビニュースに振り向かせたFoxニュース。海外に目を配れば湾岸戦争がきっかけでニュースチャンネルを設立したとされているBBCワールド。そして忘れてはならない敵がビジネスニュースチャンネルとして成功したCNBC。
CNBCは土俵が違うが、海外で放送するCNNインターナショナルはちゃんとライバルとして意識しており、CNNIは一時期ビジネスニュースに大きく舵を切った時期がある。国内において、2000年のドットコムバブルで固定客を掴んでCNNを負かせた事があった。もう国内では脅威とは認識しないだろう、CNBCを敵に回して設立したCNNfnが7年で姿を消したことを除けば。2000年からCNNは、レイティングで追い抜いていかれたFNCと対決する。2002年からCNNは追い抜けないでいる。緊急報道や選挙特番でFNCに勝てるだけであって。
そして30年目はプライムタイムの低迷に本当に悩む。万年3位のMSNBCに負け、妹のHLNにさえ勝てない日がある。その結果、5月18日に午後8時のニュース番組『キャンベル・ブラウン』の終了を発表した。後継はまだ決まっていないが。9時の『ラリー・キング・ライブ』は約20年前の水準に落ち込み、現在の焦点は1年後の契約更改だ。10時の『アンダーソン・クーパー360』も冴えない。プライムタイム以外の時間帯はまだCNNが2位を維持しているが、5月のMSNBCプレスリリースでは6時と7時もCNNを上回ったとしている。
CNNは迷走している。それはケーブルニュース産業の現場を表しているのか?アメリカの24時間ニュースチャンネル特有の問題なのか?
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